■東宝怪獣ソフビ No.006■限定版・大型ソフビ■モスラ幼虫(1964)

<ソフビデータ> 
発売:1984年5月頃
メーカー:バンダイ(ポピー事業部)
定価:2,000円
全高(長):35cm
底面刻印:1984年
シリーズ名:限定版・大型ソフビ
タグ年度:無し
タグスタンプ:無し
生産国:日本 

 モスラです。そして幼虫です。デビューは1961年7月30日封切の「モスラ」
 
 けなげで、ひたむきで、しかも結構強いヤツ

 「ゴジラ戦いの歴史」の類の記事では、ゴジラの唯一の敗戦相手として紹介され続けていたので、一部の年代の方々には「モスラ=強い怪獣」と刷り込まれています

 昭和ゴジラの頃は「怪獣王ゴジラを唯一やっつけたことのある怪獣は?」というクイズもド定番でした
 
 この怪獣、これから何度もご紹介することになるので、さっさとソフビの話です・・・
 
 前回までご紹介した5体のソフビは、バンダイのゴジラソフビシリーズの初期ラインナップで、リアルソフビシリーズを確立させた記念すべき5体

 それと同時期にバンダイ(ポピー事業部)では別に、2種類の怪獣商品ラインが存在しておりました。

   ひとつはプロポーションとギミックに拘った半完成品である「リアルホビーシリーズ」、もうひとつは「ウルトラ怪獣コレクション」や「ゴジラ・グレートモンスターシリーズ」等のスタンダードサイズと位置づけられている商品よりも大型の完成品ソフビ商品「限定版・大型ソフビシリーズ」です。
 当時、私も「リアルホビーシリーズ」数体を購入し現在まで保管しているものもありますが、電池を搭載した発光ギミックやポージング用の針金を内蔵しているなど、「ソフビ」という括りからは外れてしまいますので、当ブログでのご紹介は見送ります

 「限定版・大型ソフビシリーズ」(メーカーの正式シリーズ名ではありません)は、第一弾が1984年3月頃に発売されたゴジラ(1964)、それに続く第二弾が今回ご紹介するモスラ幼虫(1964)でした。

 その後、1983年夏頃までにキングギドラ、ウルトラマン、バルタン星人、レッドキング、ゴモラと発売され、合計7種類の商品構でした。

 今まで紹介したソフビは特に明記しませんでしたが、現行のソフビ玩具とは異なり、ソフトビニールという名称から受けるイメージと程遠い、カチカチの固いおもちゃなんです。だから、尖った部分で体を叩くと結構痛いんですよね。

 今のようなフニャフニャ人形になったのは、1995年7月1日に施行された製造物責任法(俗に言うPL法)以降なのです。
 このソフビは、そんなハードソフビ時代に発売されたにも関わらず、フニャフニャなのです。

 その触感はイライラを沈めてくれるのでは無いかと思うほど、触り心地がGoodです。胴体は真っ二つに切断されており、接着剤で固定されています。ビニールに入った本体を写真の箱に入れて販売されておりました。
 顔の凹凸具合、節のモールドからして、初代では無く「モスラ対ゴジラ」に登場したモスラの幼虫がモチーフではないかと思われます。
 造形、塗装共に文句のない仕上がりで、これもお気に入りのソフビの一つですね。
 余談ですが・・・

 当時の雑誌記事によりますと、これは井上雅夫氏が原型制作し、海洋堂がバキュームフォームキットとして発売したガレージキットを、原型にした物だそうです。
 外箱に大きく「限定版」と、うたわれてますが、後年にハダカ+タグ形式で再販されます。

 今ではこのバンダイ商法に慣れてしまいましたが、当時は「えー!?限定版ちゃうんかい!」と驚いたものでした。

 再販の商品に関しては、後日ご紹介します。